こんにちは。
6月に入り、四国では平年よりも早く梅雨入りをしています。
雨が多く、家にいる時間が長くなりがちなこの季節、家にいる時間を少しでも明るく、快適にするために模様替えをしてみるのはいかがでしょうか。
今回は、『住空間を考える』として、壁と窓にフォーカスしてお話ししたいと思います。
壁や柱は少ないほうがいい?日本と西洋のイエの違い
海外のドラマや映画を見ていると、おしゃれなインテリアや部屋づくりが目を引きます。
私も「将来、こんな家に住みたいなぁ」と思いながらいつも観ていました。
自分で真似ようとしても、「なんか違うな」と思ったり。
私自身、幼少期も含め5年近く海外で暮らしていた中で、日本と西洋の部屋づくりの大きな違いに気付きました。
そもそも、日本と西洋には家そのものの違いがあります。
欧米は石造の建物が多く、家の構造が壁によって支えられています。一部の地域では木造もありますが、石造同様に壁が構造体となっているものが多いです。そのため、壁も必然と多くなります。
一方、日本の場合は木造建築が主流で柱と梁で支えている在来軸組工法が中心です。
確かに、昔の日本の民家を思い出してみても、床の間はあるものの、障子や襖で囲まれており、壁が極めて少ないような気がします。
”建築家”という言葉ができるまで、日本においては大工や造園家、西洋においては彫刻家や工匠が家づくりを担っていたことからもわかりますね。
窓を好む日本人と壁を楽しむ西洋人
「家は夏のことを考えて建てるべし」
徒然草で吉田兼好が語っていた通り、湿気の多い日本には風の通りやすい家づくりが良いものとされていますが、それに加えて、日本人ならではの感性が影響しているように感じます。
『自然と一体となった空間』や『室内でも外を感じられる』といったフレーズが人気なのからもわかるように、外と一体になる室内空間が好まれます。よって室内のレイアウトも窓が中心だったり、外に向かって造られることが多いようです。
一方で、西洋ではどうでしょうか。
窓の大きさは陽が入る最低限で良いという声もよく耳にします。
窓自体も陽の入りやすい縦長窓が多く使われているのも特徴ですね。
だからと言って決して閉鎖的なわけではなく、自然を感じたい時は頻繁に庭や外に出ます。日本では履物を脱ぐ文化があるので、外に出るのが億劫になったりもしますが、西洋では靴を履いたまま生活する人も多いので気軽に出掛けられるようです。
窓が少ない分、西洋の人は壁を使って家の中の空間を彩ります。
最近は日本でも多いですが、絵画や壁紙を飾ったりと色彩やモノで内に向かった空間づくりをしていきます。中には窓を絵画として捉えている人もいるようです。
自分の好きな作品や色、その日の気分に合わせた装飾をして個性を出す部屋づくりが多いように感じられます。
今回は壁と窓を中心に、日本と西洋の住環境を比較してみました。
もちろん、好みであったり一概には言えないことや、日本の環境などを踏まえて難しい部分もありますが、自分の家づくり・部屋づくりの参考にしてみてください。
家にこもってしまいがちな梅雨時期を気分転換に少しだけ壁を着飾ったり、西洋のテイストをお借りして、楽しい自分だけの部屋づくりをしてみてはいかがでしょうか。
お気軽にご質問・お問い合わせください。
資料も送付いたします。ぜひご参考ください。