10月に入り秋晴れの心地よい季節となってまいりました。
先日、淡路島にある創業100年の老舗土壁メーカーである、近畿壁材様を訪れ土のミュージアムSHIDOの見学をさせていただきました。
写真では少し分かりづらいですが、建物の外観は正面から見ると「土」の文字になっています。
ミュージアム内には採掘場をイメージした大胆で荒い壁や、大きく波打ったような土間から、伝統的な素材や技法が用いられ表現された、土壁や塀を見ることができます。
塗り方や力加減の少しの違いでここまで表情が変化する技術の高さにとても驚きました。
〇 土壁
土壁とは、土に藁や砂を混ぜて水で練ったものを塗り固めた壁のことで、日本では古くから利用されてきた壁のひとつです。
〇 漆喰壁
漆喰とは消石灰(水酸化カルシウム)を主原料とし、骨材、麻、海藻海苔などを混ぜ練り上げた壁のことです。
土壁や漆喰壁には様々な機能があります。
・調湿機能:湿度の高い状態だと空気中の余分な水分を吸い取り、逆に湿度が低くなると水分を放出して乾燥を防ぎます。まるで生きているかのようなことから「呼吸する壁」ともいわれるくらいです。
・防火機能:土や漆喰は燃えにくい素材であるため、耐火性に優れています。
・脱臭作用:湿気だけでなく、生活臭も空気と一緒に吸収してくれる機能があります。
土壁や漆喰壁には沢山の魅力がありますが、弱点もあります。
・ひび割れが起こる可能性:ビニールクロスでも起こりうる問題ですが、地震などの振動でひび割れる可能性があります。
この場合は、薄く上塗りをしてひび割れを補修することが可能です。
土壁や漆喰はデザイン性も高く、無垢の床材や照明などをより魅力的に見せてくれる効果もあります。塗り方次第では様々な表情を見せてくれる、温かみのある雰囲気に仕上がるのも土壁、漆喰の良さです。
誉建設では今後、土壁、漆喰壁を取り入れた家づくりの提案も積極的に進めていきたいと思っておりますので、日本の気候、風土、暮らしに適した土壁、漆喰を日々の暮らしの中に取り入れてみるのはいかがでしょうか。
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