一般の方からすると工務店、ハウスメーカーなら大工さんがいるのが当然だと考える人が多いかと思います。ですが実際は、ほとんどの工務店、ハウスメーカーに大工さんは社員として在籍しておりません。専属契約、外部発注といった「他社外注」という形で大工工事をしているのです。
大工さんになりたい若い働き手は年々少なくなり、熟練の大工さんは高齢化して日本の大工職人は減少の一途を辿っています。これは業界、お客様にとって大問題です。若手大工を育て、技術を継承していかなくては将来的に安心して暮らすことができなくなります。
現在、弊社には社員化した大工さん及び職方が7名います。
1番長い社員大工さんで14年になります。
どうして誉建設では大工さんを社員化しているのでしょうか?
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【 理由:1 】
製造業に必ず造り手がいるように、
イエを造る工務店にも造り手(大工)が必要だから
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弊社は創業43年になりますが、創業当初は大工さんが2人ほど勤めていました。
しかし毎月の受注量が一定的にある業務体制ではなかったため、安定的に雇い入れることが出来なくなりました。様々な業務改革や取り組みを経て工事数が安定しだしたあるとき、外注大工さんが足りなくなりました。そのときに、
「モノづくりをしているのに、どうして技術者、大工が社員としていないのだろう。」
「製造業には必ず造り手がいるのだから、イエを造る工務店にも造り手(大工)は必要なはずだ」
と外部の職人に依存していることに矛盾を感じ始めました。
この矛盾を解消しようと大工さんを社員にすると考えたのが最初のきっかけです。
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【 理由:2 】修理しながら住み繋いでいけるイエを建てるため
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かの有名なエルメス社社長の言葉、考えで
「ラグジュアリーとは修理のきくものです。」
(4代目ロベール・デュマ・エルメス)
「エルメスはラグジュアリー・ブランドではない。我々は職人なのだ。」
(5代目ジャン=ルイ・デュマ)
というものがあります。
今建っているイエは「取り替えることはできるが直せない」ものがほとんどです。
その原因は、「直すことのできる技術を持った大工さんが少ないこと」にあります。
国は「100年住宅」を謳っていますが性能だけでは100、200年と住み繋いでいけません。
一生に一度とも言える大きな買い物だというのに「新築は建てるがリフォームはしません」これでは無責任だと思います。
何を造るかも大切ですが私たちはどうやって造るかの「過程」を大切に考えます。
誉建設は「修理しながら住み繋いでいける新築を建てる」
この考えが基本的となっているため社内に大工さんが必要なのです。
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【 理由:3 】世の中の「大工さんに対するイメージ」を変えたい
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営業や設計、管理をする現場監督はもちろん大切な職務ですが、イエを造るには大工さんがいないとできません。
「勉強が苦手だから大工、職人になる」とか「オラオラ、ガテン系の怖い人たち」等、
世の中では色々なイメージを持たれている大工さんですが、誉建設の社員大工さんたちは皆、男前で物静かな優しいこだわりのある職人ばかりです。
モノを造ること、造り方を考えることにおいて天下一品です。
むしろ賢くない人は大工さんになれません。
そんな何でも造れてしまう格好いい大工さんたちが「不安定な職業だ」と言われ、社会的に地位を認められていないことに納得ができない、世の中のイメージを変えたいと思いました。
世の中を変えていくには、まず大工さんや会社が変わることが一番だと考えています。
誉建設では大工さんを正社員化して様々な取り組みを経営的に盛り込み、職人の気質を知った上で、お金、休みの取り方、やり甲斐のバランスをしっかり考え、大工さんに安定してモノ造り、イエ造りに取り組んでもらえる職場づくりを行っています。
これらの考えから、誉建設では住み繋いでいくイエを造ることのできる社員大工さんの育成に力を入れているのです。
その場しのぎの経営にならないよう、これからも厳しい現実、本質に立ち向い、大工・職人が輝ける会社となるよう努めてまいります。
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